社労士が考える働き方改革

働き方改革とは?

昨年4月からスタートした「働き方改革」ですが、みなさんご自身、あるいは周囲の方の反応はどのようなものでしょうか?日本の人口は2008年をピークに減少しています。

人口が減少すれば労働力不足となり、日本の経済に大きな影響が出ると懸念されています。この危機を回避すべく、様々な議論や政策が実施されています。

その一つに「働き方改革」があります。

この改革では「長時間労働の是正」、「正規・非正規の不合理な処遇差の解消」、「多様な働き方の実現」の3つの柱が示されています。

 

ヨガインストラクターとしての働き方

❖長時間労働の是正

まず、長時間労働の是正に着目してみましょう。長時間労働は、労働者にとって精神的な苦痛(業務遂行のプレッシャーや時間的拘束)だけでなく、ストレスが原因による循環器系の病気や、最悪の場合「過労死」という悲しい結末へとつながる危険があります。

そこで、労働時間の見直しを含め「長時間労働の是正」が打ち出されました。具体的には、時間外労働の上限について「月45時間、年360時間を原則とし、特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満(休日労働含む)複数月平均80時間(休日労働を含む)を限度に設定」となりました。これにより、労働時間が短縮され労働者の健康リスクを減らすことができます。

また、残業が減ることでプライベートの時間が増えるため、気分的にも身体的にもリフレッシュが期待できます。そのため以前よりも労働意欲が増え、効率的に仕事ができるようになり、企業の生産性の向上にもつながります。労働者も企業も、両方がハッピーな方向に進めるよう、長時間労働の是正の推進は重要な政策と言えます。

 

❖年次有給休暇の指定義務化

さて、長時間労働の是正と相まって、みなさんのプライベートを充実させる後押しとなる、「年次有給休暇の指定義務化」もスタートしました。具体的には、年次有給休暇が年10日以上付与される労働者が対象で、いわゆる正社員やフルタイム労働者の方に適用されます。

そして使用者(会社)は、労働者ごとに1年以内に5日の年次有給休暇を、時季を指定して与える必要があります。事前に、労働者から「いつ年次有給休暇を取りたいか」を聴取し、その希望を踏まえて時季指定を行いますので、旅行や資格取得のためにまとまった休暇が欲しい場合など、これまでより安心して休暇の取得できます。

 

❖自由時間は6時間?

「働き方改革についての意識調査」を行った企業があり、その結果を見ると20代、30代の男性の約4割、20代の女性の3割超が、働き方改革に賛成していました。

若年層にとっては仕事だけでなく、プライベートも大切にしたいという願望が強いのでしょうか。しかしこの考えは、すべての年代の方に共感してもらいたい重要な要素を含んでいます。先に述べました、長時間労働が引き起こす健康リスクへの対策としても有効ですが、プライベートを充実させることにより、自分自身のスキルアップができたり、会社以外のコミュニティーで仲間が増えたり、新たな世界を見つけることで、人生の幅が広がるでしょう。

一日は24時間ですが、そのうち約10時間は仕事(通勤も含む)に費やされます。睡眠時間も確保しなければならないので、残された時間は約6時間。この6時間を、会社でダラダラとつぶすのか、プライベートで有効活用するのか、決めるのはあなた自身です。

 

❖プライベートの時間から生まれるもの

ここで、みなさんが自由につかえる「6時間」を、どのように使うことができるか考えてみましょう。いろいろ思い浮かびますが、例えば、習いごとやジムへ行き、自分自身のスキルアップやリフレッシュをする、などはどうでしょうか。さらに、この「習いごと」の中で、「趣味と実益を兼ねた習いごと」ができるとしたら、あなたはどう思いますか?

実際の話ですが、私の友人がスポーツ経験ゼロからキックボクシングを始め、その面白さにハマり、今では試合に出場したり、自分の仕事が休みの日に、女子クラスの指導者としてジムで働いています。同じように、趣味のヨガを続けるうちにヨガにハマり、もっとヨガの時間を増やしたい!ということで、最終的には会社を退職し、ヨガインストラクターとして独立することも、もはや夢ではありません。

 

❖政府お墨付きの副業」が導くものは?

実は、働き方改革の3つの柱の一つ「多様な働き方の実現」で、政府は「副業(兼業)」を推奨しています。副業や兼業をすることで、新たな技術の開発、オープンイノベーションや起業の手段、第二の人生の準備として有効である、と評価をしています

企業側の狙いとしては、「自社だけでは得られない知識やスキルを副業から習得し、それをフィードバックしてもらうことで、さらなる事業展開の可能性が得られる」ことです。しかし、企業によっては「副業禁止」を掲げる場合もあります。副業といえども仕事なので、労働者の健康管理の観点から、また、情報漏洩のリスクヘッジから、副業を禁止している場合もあります。このあたりは就業規則や雇用契約時の条件などを確認し、トラブルにならないよう注意が必要です。

とは言うものの、最近よく聞く意見の中に「一つの会社でフルタイム労働をするよりも、いくつかの仕事を掛け持ちながら適度に働く方が、仕事にメリハリもついて自分には合っている」という声があります。これぞまさに、働き方の多様性の象徴となる意見ですね。

 

❖これからの働き方に必要なこと

日本人の多くは、会社(雇用先)に依存しがちです。海外の人々はもっとシビアに仕事(雇用契約内容も含む)と向き合っています。定年退職するまで会社が守ってくれて、退職した後も年金で悠悠自適に暮らしていける…なんていう時代はもう過去の話です。これからは、自ら人生設計をし、社会生活を送る上で必要な情報や知識を集め、リスクマネジメントをしながら進んでいく時代になります。

一度きりの人生、誰かに決めてもらうのではなく、自分自身で学び、考え、決断することができれば、それこそが「豊かな人生」だと思います。働き方改革によりプライベートの時間が確保できるようになり、また、副業禁止の流れが消滅しようとしている今だからこそ、自身のスキルアップやセカンドキャリアの準備をするもよし、今の仕事と並行しながらコツコツと収入を増やすもよし、改めて「仕事のしかた、仕事のありかた」を見つめ直してみませんか?

 


特定社会保険労務士  浦辺里香

特定社会保険労務士  浦辺里香
早稲田大学卒業後、日本財団、東京中日スポーツ新聞で勤務。社労士試験に合格後、事務所を開業し独立。その翌年、紛争解決手続代理業務試験に合格し、特定付記。


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