2022,03,10ヨガ

ヨガのポーズで難しい種類は?とりかたのコツと注意点について

ヨガのポーズ

ヨガのポーズには難しいものがたくさんあります。動物や自然や人の動きから生まれたヨガのポーズは8万以上もあるといわれ、難易度は初心者でも簡単に実践できるポーズから、高度なテクニックを要するアクロバティックなポーズまでさまざま。練習を積み重ねることで、難しいポーズに挑戦できるようになるでしょう。

この記事では、「ヨガの難しいポーズが知りたい」「ヨガのポーズが難しくてうまくできない」などのお悩みに応え、難しいヨガのポーズのとり方のポイントについても解説します!レベルアップを目指しているヨガ中級者から上級者は、ぜひ参考にしてくださいね。

ヨガの基本ポーズについてはこちらの記事からも!

ヨガのポーズで難しい種類は?

ヨガのポーズ

ヨガのポーズでも特に難しいのは、アームバランスや逆転のポーズです。これらのポーズには、腕の筋力や強い体幹、バランス感覚が必要となり、上手にポージングするにはそれなりの鍛練が必要です。

アームバランス

ヨガのポーズ

腕で体重を支えるアームバランス。首や肩のコリが解消し、バランス感覚も養われます。下半身を床から浮かせるので、上半身のシェイプアップにも効果が期待できます。

アームバランスのポーズをとるときに意識したいポイントは4つ。

①呼吸

アームバランスは上半身に負荷が集中するので、呼吸が浅くなりがちです。しかし、呼吸が浅くなったり止まったりすると肩や背中、首などに余計な力が入ってしまい、キープが困難に。弱くても、細く長く呼吸を続けることが大切です。

②体幹

アームバランスのポーズは、腕だけで全体重を支えようとすると失敗します。キープするためには、体幹を上手に使うことが大切なポイント。筋肉質には見えないのに、きれいなアームバランスのポーズをとることができる人は、体幹で重心を上部にキープしているから。

③柔軟性

アームバランスのポーズにはたくさんの種類があり、それぞれの部位の動きはさまざまです。どこか部位が固いと、他の部位がそこに引っ張られてバランスを崩したり、バランスの崩れを補うために必要以上に他の部位が働いてしまい、キープすることができなくなります。アームバランスのポーズを安定させるには、腕や体幹周りの部位の柔軟性が欠かせません。

④手の平

アームバランスのポーズでマットに接する部位は、手の平だけです。手の指や手首に負荷がかかるため、手の平の使い方を身に付けておかなければ、バランスの崩れやケガにつながってしまいます。アームバランスのポーズをとるときは、指を大きく開きマットにつけ、爪が白くなるくらい指先でしっかり床をとらえることを意識しましょう。

逆転のポーズ

ヨガのポーズ

逆転のポーズは、上半身と下半身の位置を逆にするポーズです。代表的なポーズは逆立ち。逆転のポーズにもさまざまな種類がありますが、全て難易度がかなり高く、全身の筋力が必要です。しかし、歪みの改善や血流促進、集中力の向上といった効果が期待できます。重力に逆らうことで循環器官が鍛えられるとも。

初心者にとってはハードルが高いので、軽い気持ちで実践すると腕や首を傷めてしまいます。決して無理はしないように!

逆転のポーズで気を付けたいポイントは、4つ。

①血管に疾患がある人はやらない

逆転のポーズをとると循環器の流れが逆になるので、高血圧など血管に疾患を抱えている人には負担を与えてしまいます。腰や首に痛みを感じている人も要注意。

②生理中も控えよう

生理のとき、子宮には血が溜まっているため、逆転のポーズをとると内臓に流れ込んで子宮内膜症になる可能性が。風を引いているときなど体調が悪いときも控えてください。

③最初は壁を使って練習する

最初からいきなり何の支えもなく逆立ちすることは難しく、特に初心者は非常に危険です。

逆転のポーズに挑戦するときは、まず壁などを支えにしバランス感覚を少しずつ養いましょう。壁があることで恐怖心を感じることなく練習できますよ。

④練習時間は短く

逆転のポーズは血液の流れに影響するので、長い時間練習すると頭に血がのぼってしまいます。練習時間は短くし、回数を重ねていきましょう。

ヨガのポーズで最も難しいといわれる6つ

ヨガのポーズでも難しいといわれるポーズを6つ紹介します。上級者でも難しいポーズですが、マスターしたら、さらなる境地に達することができるでしょう。アレコレと挑戦するのではなく一つのポーズとじっくり向き合い、時間をかけて集中的に練習するのが上達のコツです。

カラスのポーズ(カカアサナ)

ヨガのポーズ

下半身を浮かせた状態で丸く抱え、手の平で支えるカラスのポーズ。体幹や腸腰筋の強化、二の腕の引き締め、集中力のアップに効果が期待できます。

①両足を揃えて膝を軽く曲げ、前屈に。
②両手を床につき、肩幅程度に開き、両足首・膝・内腿をしっかり寄せる。
③両肘を曲げ、脇の下または二の腕の後ろに、それぞれ膝を乗せ、左右のかかと同士をつける。
④両手の平全体で床を押すイメージで、かかとをつけたまま両足を内側に寄せて、床から両足を持ち上げる。目線は斜め前に。

手首が直角に曲がるポーズなので、手首に柔軟性が必要です。頭や顔が床に落ちてしまう場合は片足ずつ上げて練習を。両足にタオルなどを挟むとグラつきを抑えられます。

サイドクロウ(パールシュヴァバカーサナ)

下半身を宙に浮かせ、左右のどちらかに腰を寄せるポーズ。腕や手首の強化、背骨の歪みの解消、バランス感覚の向上に効果的です。

①両足を揃えてしゃがみ、つま先を立てる。胸をしっかり張って手は膝へ。
②両手を肩幅に開いて右の床につき、右ももに左肘をしっかりひっかける。ももの中間に肘をひっかけると安定します。
③脇を締めて肘を曲げ、重心を前へ移動させながらゆっくりと足を浮かせる。足首は曲げ、そのままキープ。

手首や腰を傷めている人は、控えてください。足を床から離すときは、額の下にブロックなどの支えを置いておくと、楽に浮かせられます。

賢人カウンディニャに捧げるポーズ I(エーカパーダカウンディニャーサナ I)

サイドクロウの状態から、片足は伸ばし、もう片足は肘の上に乗せるポーズです。腕や手首の強化、腹部と背骨の歪み解消に効果的です。

①サイドクロウの状態から、片方の足を伸ばして前に出し、肘の上に置く。
②もう片方の足を浮かせたまま伸ばし、そのままキープ。

足を伸ばすのが難しい場合は、クッションやブロックなどの支えに置きましょう。

クジャクの羽のポーズ(ピンチャマユーラーサナ)

ヨガのポーズ

上腕で逆立ちするようなポーズで、肩・背中・腕の強化や血流の改善、バランス感覚の向上に効果が期待できます。

①肩の真下に肘がくるよう両手を床に下ろして、四つん這いになる。肘を動かさずに前腕(肘から手の平まで)を床につける。
②両膝を床から浮かせ、お尻を持ち上げる。横から見たときに三角形になるよう、つま先立ちになってお尻を突き上げる。
③重心を前へ移動させながら、左足を床から上げ、天井方向に伸ばし上げる。このとき肘が外に開かないように注意する。
④右足を床から上げ左足に寄せる。天井方向へ伸ばし上げ、両ももをくっつける。肋骨を内側に引き入れ、胸を引き上げながら脇の下で床を押す。

勢いをつけて足を蹴り上げると後ろに倒れてしまいます。慣れるまでは壁で支えましょう。

スコーピオン(さそり)のポーズ

ヨガのポーズ

クジャクの羽のポーズからさらに背中を反らせて両足を頭の方に移動させ、サソリが威嚇しているような態勢になります。背骨全体が強化されると共に腹筋が伸ばされます。肺も広がって、内臓や呼吸器系を活性化させる効果が期待できます。

①クジャクの羽のポーズの状態から、背中の方へ体を倒していく。
②両足を揃えてつま先を綺麗に伸ばす。
③両膝を曲げ、頭の方へ足先を伸ばす。

体が浮いた状態でも崩れないよう、上半身を土台にするイメージで実践しましょう。肩甲骨回りを広げたり閉じたりする感覚を大切にしてみてください。

三点倒立(シールシャーサナ)

ヨガのポーズ

上腕2本、頭1つの3点で逆立ちをするポーズです。消化機能の向上・血行促進・姿勢の改善のほか、集中力ややる気のアップに効果が期待できます。

①右手は左肩、左手は右肩につけたまま、四つん這いになる。
②肩から手を離して両手の指を組み、両肘の三角形の真ん中に、頭のてっぺんを置く。
③頭のてっぺんと両肘の内側の3点に体重をかけ、お腹を引き入れながらゆっくりと両足を浮かせる。④足の先を天井へ伸ばし、垂直に立つイメージでキープ。

頭や首、肩を傷めている場合や、緑内障・網膜剥離など目のトラブルを抱えている場合は控えましょう。

ヨガのポーズが難しいと感じたときは

ヨガのポーズに難しさを感じるときは、どう対処したら良いのでしょうか。ここでは、ヨガのポーズをとるうえで難点となる「ぐらつき」や「体の固さ」について解説します。

ぐらつき

ヨガのポーズ

初心者は特に、片足を上げるポーズをとるときに体がぐらついてしまうことが多いよう。ぐらつきの原因は、土踏まずの未形成や骨盤のズレが考えられます。ヨガのポーズでぐらついてしまう場合は、かかと・小指・親指の3点で床を押し上げるようにして立つことを意識しましょう。そして、頭のてっぺんを天井へ引き上げ、背筋をしっかり伸ばしてみてください。最初は足の筋肉がプルプルするかもしれませんが、慣れると安定してきます。

体の固さ

ヨガのポーズ

体が固く、手足を自由に曲げ伸ばしできないことも初心者にありがちなことです。体が固い主な原因は、関節の可動域の狭さや、関節周りの筋肉そのものが固いことにあります。よって継続的に柔軟トレーニングをし、関節や関節周りの筋肉を柔らかくすることが大切です。

ヨガのポーズで筋肉を伸ばすには、勢いをつけずゆっくりとポーズをとります。関節の可動域が動かなくなったら、無理に動かそうとはせず、そのままの状態で呼吸を続けましょう。呼吸に時間をかけることで筋肉がゆるみ、関節の可動域の広がりが期待できます。呼吸を長めにしたままポーズを保つということ繰り返すと、筋肉の柔軟性を高めることができます。

まとめ

ヨガのポーズには上級者でも難しいポーズがたくさんあります。なかでも浮いた下半身を腕で支えるアームバランスや逆転のポーズは難易度が高く、マスターするまでには時間がかかるでしょう。しかし、継続して練習することでコツを掴み、少しずつバランスがとれるようになります。上半身の筋力や体幹の強さもアップするでしょう。

ただし、無理は禁物です。自分のレベルを理解したうえで、必要に応じて壁やクッション、ブロックなどを支えにし、ケガや事故を防ぎましょう。自分一人でできない場合は、インストラクターから学ぶのもおすすめです。力の入れ方やバランスのとり方などを教えてくれますよ。