2022,06,20ヨガ

自律神経を整える運動・食べ物・ツボを一挙紹介!ヨガで春特有の不調を防ごう

体調不良

自律神経を整えるためには、食習慣や運動習慣の改善が必要です。春は、自律神経が乱れやすい季節。理由もなく「体がダルい」「頭がぼんやりする」「イライラする」など、不定愁訴を感じやすくなります。

でもなぜ、春になると自律神経が乱れてしまうのでしょうか。今回は、春と自律神経の関係について解説。原因不明のその不調、もしかしたら春の気候のせいかもしれません。自律神経を整えるのに効果的な食べ物や運動についても紹介しますので、これからの生活にしっかり備えてくださいね。

自立神経と春の関係。整えるために意識したいポイント

立ち眩みのする女性

自律神経が春になると乱れる原因、それは春特有の気候です。そもそも自律神経には、アクセルモードの「交感神経」ブレーキモードの「副交感神経」の2つがあります。

・交感神経…激しい運動や興奮、緊張、恐怖を感じるときに働く神経
・副交感神経…睡眠、入浴、食事などリラックスしているときに働く神経

激しい運動をしているときは心拍が早くなり汗が出ますが、これは交感神経が働いているから。交感神経は血管を収縮させ血圧を上げるため、体を活性化させる役割があります。逆に入浴や睡眠などリラックスしているときは、副交感神経が働いています。副交感神経は血管を緩ませて血圧を低下させるため、疲れた体に癒しを与える役割があるんですね。

概ね私たちの生活において、活動的である昼間は交感神経が優位に働き、リラックスする夜間は副交感神経が優位に働いています。2つの神経は表裏一体。バランスよく働くことで、心身の健康が保たれるというワケです。

しかし春になると体は、春特有の寒暖差や気圧差に対応するため、交感神経が優位になります。緊張状態が続くため、疲れやダルさを感じてしまうのです。

このように春は、自分の意思にかかわらず自律神経が乱れてしまう季節なんです。ふだんは健康な人でも、“なんとなく“不調を感じやすくなるんですね。

でも、生活習慣や食事内容をちょっと変えるだけで、自律神経の乱れを防ぐことができます。

自律神経を整えるのに、こんな習慣はNG!

スマホを見る女性

自律神経の安定度を図るチェックリストです。3つ以上あてはまる場合は、自律神経が乱れている可能性大。自分の生活習慣を見直してみてください。

夜更かししがちで朝はギリギリまで寝ている。
起床、就寝、食事の時間がいつもバラバラ。
朝食を抜くことが多い。
食べ物の好き嫌いが多い。
空調の効いた部屋に1日中いる。
お風呂はシャワーだけで済ませる。
運動不足になりがち。

次の章からは、自律神経を整えるのに効果的な要素を解説します。

自律神経を整えるのに不可欠な規則正しい生活

深呼吸する女性

自律神経を整えるのにはまず、規則正しい生活が前提にあります。規則正しい生活とは、行動と時間のパターン化です。起床時間、食事をとる時間、就寝時間などを自分のライフスタイルに合わせて決めましょう。そして朝起きたらカーテンを開け、朝日を浴びて交感神経を目覚めさせ、1日を元気よくスタート。夜は入浴や読書、音楽など癒しの時間を過ごして副交感神経を優位にさせ、安眠に導きます。睡眠時間もなるべく7時間以上はとりましょう。

自律神経を整えるのに効果的な食べ物

朝食を食べる男女

自律神経を整える食材を、栄養素別に紹介します。

GABA(γ-アミノ酪酸)

脳や神経をリラックスさせる作用があるといわれるギャバ。神経伝達物質の一つなので、自律神経を整えるためには欠かせない成分です。トマトやパプリカ、メロン、ブドウ、ヨーグルトなどに多く含まれています。

トリプトファン

トリプトファンは、「幸せホルモン」と呼ばれる脳内ホルモン、セロトニンを体内に生成する神経伝達物質です。トリプトファンは睡眠の質を上げる効果があるため、意識的に摂取することでぐっすり眠ることができるでしょう。豆腐や味噌などの大豆製品、チーズや牛乳などの乳製、穀類に多く含まれます。

ビタミンB6

ビタミンB6は、ギャバを増やす作用がある栄養素。ビタミンB6はタンパク質に多く含まれています。魚(鮭・アジ・さんま・カツオなど)や肉(ひれ肉・ササミなど)を意識的に摂りましょう。

ビタミンD

ビタミンDは、セロトニンを調整する栄養素です。よって、自律神経失調症やうつ病の予防に効果が期待できます。ビタミンDはカルシウムや骨の代謝に欠かせない栄養素で、現代人は特に不足しがちだといわれています。ビタミンDが多く含まれる食材は、キノコ類・内臓ごと食べられる魚(ししゃも・しらす干し)など。

自律神経を整える効果が期待できるツボ

手のツボ

ツボとは、東洋医学における生命エネルギー、「気」の通り道。ツボを刺激すると気の流れがスムーズになるので、自律神経の安定にもつながるといわれています。不安やストレスを解消し、自律神経を整える代表的なツボは以下の5つ。

内関(ないかん)…手首のしわから指3本分のところにある。緊張や不安を和らげる。

合谷(ごうこく)…手の親指と人差し指の間にある。万能ツボと呼ばれている。

・白会(びゃくえ)…頭のてっぺんにあり、押すと他の場所よりも少しやわらかさを感じるところ。

・風池(ふうち)…背骨と頭蓋骨のつなぎ目、耳の横にある。めまいなどにも効果的。

三陰交(さんいんこう)…足の内くるぶしから指4本分上のところ。冷え性にも効果的。

押すときのポイントは、指で5秒ほどかけゆっくり押し、指を付けたまま3秒ストップ。その後ゆっくり離します。これを3~5回ほど繰り返しましょう。強さの加減は、「気持ち良い」と感じる程度に。押しすぎに注意!

自律神経を整えるおすすめの運動

女性

自律神経を整えるには、適度な運動も効果的です。とはいえ負荷の重い、激しい運動をする必要はありません。ポイントは、ゆっくり長くできる軽めの有酸素運動です。自律神経を整えるおすすめの運動は以下の3つ。

ウォーキング

ウォーキングは高度なテクニックや運動能力を必要としないため、年齢や運動経験に関係なく誰でもすぐに始められる有酸素運動です。おすすめは、朝のウォーキング。朝日を浴びながら歩くことで心も体もスッキリします。歩くときは姿勢を伸ばし、大きく呼吸し続けることをお忘れなく。

サイクリング

ウォーキングと同様、簡単に始められる有酸素運動です。筋力や持久力のアップにも効果的。サイクリングはサドルに乗って漕ぐため、膝や腰への負担が少なく、障害のある人や肥満の人でも安心して楽しむことができます。

ストレッチ

ストレッチは有酸素運動ではありませんが、ウォーキングやサイクリングなどが終わったら、クーリング・ダウン(整理運動)として行うことでコンディションを整えることができます。

前屈や屈伸など手足を曲げ伸ばしするだけでも効果的ですが、重点的に伸ばしたいのはふくらはぎと太ももの裏。特に「第二の心臓」と呼ばれるふくらはぎが固まってしまうと、むくみや下半身のだるさが生じます。よくほぐしましょう。

自律神経のバランスを整えるにはヨガがおすすめ!

ヨガ

自律神経の乱れを整えるのに、ヨガか有効であることをご存知でしょうか。ヨガが自律神経の安定に効果的である理由は以下の2つ。

・ポーズで体の緊張をほぐすことで気や血の巡りが改善されるから。
・深い呼吸で全身に生気が満ち、自律神経に深く働きかけるから。

現代ではダイエットや美容のために実践する人が多い傾向にありますが、もともとヨガはインドで生まれた瞑想法の一つで、解脱のために行われていました。ヨガは昔から、自律神経を安定させる効果があると認められてきたものなのです。

自律神経を整えるヨガの基本ポーズ

ヨガ

ここでは、寝る前にベッドの上でもできるヨガのポーズを3つ紹介します。

合蹠(がっせき)のポーズ

あぐらをかくように座って足の裏を合わせ、上体を斜めに前屈させるポーズです。股関節回りの筋肉を緩め、リンパの流れを促進します。1日の疲れを和らげるのに効果的。

①あぐらの状態から足裏を合わせる
②離れないよう両手で足先を固定する
③吸いながら背筋を伸ばし、吐きながら上体を前に倒す

ガス抜きのポーズ

体育座りをしたままコロンと後ろに倒れたようなポーズです。下腹部に刺激を与えるので、腸に適度な刺激を与えます。便秘の改善や老廃物の排出などの効果が期待できます。

①仰向けに寝た状態で、両膝を両腕で抱える。
②大きく息を吸い、下腹部を膨らませる。
お腹を太ももに近づける。
③息をはきながら太ももを胸に引き寄せる。
④膝を少しゆるめ、吸う息でもう一度下腹部を膨らませる。
⑤1~4を5回。

チャイルドポーズ

猫が伸びをしているようなポーズです。ヨガではポーズとポーズの間の休憩に行うことが多いようです。全身を気持ち良く伸ばすことができ、寝つきが悪いときにもおすすめ。

①正座の状態で顎を少し引き、背筋をピンと伸ばす。
②息を吐きながら上半身をゆっくり倒す。
③おでこと両手を床につけ、正面方向に伸ばす。
④首や肩の力を抜き、重力に身を任せてリラックス。
⑤1~4を5回。

ヨガのポーズについてはこちらからも!
ヨガの基本ポーズ集!上達のためのポイントと注意点とは?

自律神経を整えるヨガの呼吸

ヨガ

ヨガにはさまざまな呼吸法がありますが、基本は鼻から吸って鼻から吐く複式呼吸です。自律神経の安定効果を高めるには、以下のポイントに意識しましょう。

・心拍を落ち着かせる。
・イスか床に座る、または床に仰向けになりお腹に両手を添える。
・鼻からゆっくり長く空気を吸いながら、お腹に吸った空気を溜める
・ゆっくり息を吐く。

息を吸うのには約3〜4秒をかけ、吐くのには5〜7秒。吐く方に時間をかけることを意識しましょう!

自律神経の乱れをヨガで整える!

ヨガ

自律神経を整えるには、規則正しい生活やバランスの良い食事、適度な運動が必要です。特に春になると、寒暖や気圧の差に耐えるため自律神経は交感神経が優位な状態に。緊張状態が続くので体は疲れやすくなり、結果として心身にさまざまな不調をもたらします。日頃の生活習慣を見直しましょう。

自律神経を整えるには、ヨガがおすすめ。ヨガのポーズと呼吸は自律神経に働きかける作用があります。起床後の朝ヨガは交感神経を刺激するので目覚めがスッキリ。寝る前の夜ヨガは副交感神経を刺激するので安眠効果があります。自分のライフスタイルに合わせて無理のない範囲で取り入れてみてください。